皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
さて、サッカーに限らず多くの表彰式で、選手が喜びを爆発させている姿を見たことがあると思います。
我々もこれまでのルーティンから脱皮し、アマチュアレベルでも明るい表彰式ができないものかと考えました。
優勝・準優勝チームが1列に並び、緊張の面持ちで賞状を受け取る方式から、
両チームがそれぞれの健闘をたたえ合い、優勝チームが観客や大会関係者の前で
喜びを爆発させるというクライマックス方式はどうでしょうか。
そこで、北海道サッカー協会は盛り上げに一役買うだろう“優勝バナー”を作成し、
6月11日に初めて全道大学フットサル大会で新たな表彰式を行いました。(北海道サッカー協会公式Twitter参照)
厳しい接戦を制して優勝した北海道大学Esperanzaの爆発する歓喜で会場は盛り上がりました。
許されるのなら私も一緒に喜びたかったくらいでした。
一方で気になる点があります。
優勝チームが歓喜に浸っている間、準優勝チームはどうするのか。
これはみんなで模索するしかありません。
敗れたチームが目の前で歓喜する勝者をたたえることは酷かもしれませんが、
スポーツ選手にとって、これは避けて通れない現実だと思っています。
子どもの大会でも優勝を喜べるのは1チームだけですから可哀そうに思えます。
しかし一番悔しい準優勝チームが次に勝者になるには、この時の悔しさを目の奥に焼き付けておくことです。
Good loser(素晴らしい敗者)は、相手をたたえつつ、明日へのエネルギーに変換する術を身に付けなければなりません。
そして勝者はGood winner(立派な勝者)としての振る舞いを獲得しなければなりません。
喜びを表現して構いませんが、その後、敗者を前にした時に、どの様な態度をとることが
敗者へのリスペクトにつながるのか、子どもの時から身につけることです。
私は学生サッカーリーグで次の試合結果を待たずに初優勝を決めた時のことを忘れることができません。
優勝を逃したチームが、いま戦っている最中に、私はみんなで初優勝を喜ぼうと浮かれていたのです。
その時、主将の木村堯史(きむら たかふみ)君が「先生、優勝できなかったチームはまだ試合中です」と言ってくれたのです。
優勝経験のなかった監督はハンマーで頭を打たれ、同時にとても恥ずかしい思いをしました。
みなさんから称賛を受けるにはどういう人間性や社会性のある行動が必要なのか、
初優勝を通して考えさせられました。
勝敗の結果を認め、表彰式という成長につながる絶好のチャンスを生かしてほしいと思います。
2023 年度 第 18 回 全道大学フットサル大会 兼 第 19 回 全日本大学フットサル大会 北海道代表決定戦
優勝 北海道大学Esperanza
令和5年度第76回北海道高等学校サッカー選手権大会 兼 全国高等学校総合体育大会サッカー競技北海道予選会
優勝 旭川実業高校
第12回北海道高等学校総合体育大会女子サッカー競技 兼 全国高等学校総合体育大会サッカー競技北海道予選会
優勝 北海道大谷室蘭高校