皆さんいかがお過ごしでしょうか。
この冬、フットサルの大会をいくつか視察に行き、北海道協会の強化について考えることができました。
元札幌大学の柴田教授がインドアサッカーやサロンフットボールと呼ばれていたフットサルを日本に紹介し、
1976年に岩見沢市で初の室内サッカー大会が開催されてから52年が経過しました。
その間ブラジル人留学生を招き、フットサルのスキル(足元の技術と言われていた)を
ベースにした札幌大学を全国の強豪校に育て上げたことは有名な話です。
しかし、当時は足の裏を使うことやトーキック(つま先のキック)のシュートを見ることが
珍しいこともあり、サッカーの正当な?技術向上につながらないという
マイナス評価が一般的でした。
さらに接触プレーも禁止されていたので、確かにサッカーとはかけ離れていたと言えます。
しかし、私が見た全道フットサル大会や全国地域大学フットサルチャンピオンズリーグは
まさに 「室内サッカースキル編」でした。
足元の技術だけではなく、狭いスペースで相手を抜く、視野を確保する体のブロックに加え、
攻守の切り替えやスライディングを交えたボール際の激しさはサッカーのそれに匹敵するものでした。
そういえば、旧室蘭大谷高が全道で敵なしの強さを誇っていたころ、
室蘭地区FAの2種委員会はあえてフットサルのルールに従わず、
5号ボールを使った「室内サッカー」でサッカーの強化に結びつけていたと聞いたことがあります。
冬期に室内で鍛え、夏期にサッカーを磨くというのは北海道ならではの特色だと思います。
この利点に目を付けた全国の強豪校もフットサルをサッカーの年間トレーニングに取り入れ始めています。
北海道のすべてのチームが同じ環境にあるわけですから、
室内のフットサルに秘められているスキル、
サッカーだけでは獲得に時間がかかるスキルをポジティブな視点で取り入れ、
冬期のトレーニング効果を高めてはどうでしょうか。
(写真:地域大学フットサルチャンピオンリーグ 得点王 安倍直哉君(北海道大学Esperanza))